強み(Strength)
強みを解釈するのは簡単ではない。多くの人事部はこのセクションを評価する方法をよく理解していない。しかしながら、これはおそらく面接に呼ぶ候補者の選別、あるいは最終的な採用決定に至る過程で最も重要である。例えば、60人の候補者が仕事に応募したとする。全員同じ大学と同じ学位を取得していたとしよう。あなたはどのように候補者を選別するのか?あなたは全員と話すことができない。そして、ただ成績平均点によって判断することは適切でないとあなたは知っている。この場合、強みはあなたにより明確なイメージを与えるはずだ。これは候補者が自分自身の「成功の鍵」であると認識している重要な資質なのである。たとえば販売員の仕事ならプレゼンテーション技術、市場調査の仕事なら分析力、または会計の仕事なら精度、正確性など、特に特技が求められる職務の場合には候補者の資質で評価するのがより簡単であろう。この考え方は経験豊富な幹部の選抜にも適用できる。強みは人事幹部に対して候補者の本当の資質を雄弁に語ってくれるのだ。

 

このセクションについて、人事幹部は特に熟慮するべきである。ここでの情報と学歴や職歴など他の部分の情報を照らし合わせれば、候補者がどのように成功を遂げるかを明確にイメージすることが出来る。また通常、選ばれる強みは、その人の個性、関心、および趣味に関連している。

ここで取り上げられる強みは合計74の選択があり、そのなかでたった5つの強みが選ばれる。弱みのヒントを読み取れるということも含めて、選ばれなかった強みも重要視される。しかし、もし求める強みが選ばれず、応募者の資質に疑問を持った場合、採用者は面接の際にこの疑問を解決し、評価することができる。

選ばれた5つの強みは候補者の人柄を正確に表現するのに十分である。例えば、候補者Aが以下の強みを選んだら、
1) フレンドリー
2) ルックスが良い
3) 対人能力が高い
4) 発表能力が高い
5) 人助けが好き
その人は、良い販売員の傾向がある。

もし、候補者Bが以下の強みを選んだら、
1) イニシアチブ・創造力がある
2) 表現上手
3) プラス思考
4) 現代的
5) 自主性がある
その人は広告代理店における創造的な人材になるかもしれない。

候補者Cが以下の強みを選んだら、
1) 優先順位設定能力がある
2) 仕事のプレッシャーを楽しむ
3) 行動指向
4) 系統的・組織的
5) 指導力技術が高い
その人は良い管理者になる可能性がある。

これらの強みのリストを仕事仲間に試してみれば、選ばれた5つの強みは彼らの資質と個性を正確に表現できることに驚くだろう。

私たちの個人開発プログラムにおいても、私たちはスーパー・レジュメの「強みのリスト」を利用して従業員の長所と短所を見出し、そこから各人に必要な訓練を導き出す。いくつかの強みは、人の資質を明らかにするセミナーコース「職場三国誌」の経験から得たものである。私たちは、候補者の実態をより深く理解するために、全ての人事採用関係者にこの5つの強みを利用するように強く勧めている。

わ一方、人事部は以下の点には気をつけなければならない。時々異なる性質の人が同じ強みを選ぶことがあるが、それは異なった意味を持つかもしれないのだ。たとえば、もし最高経営責任者が以下の5つの強みを選んだら、
1) 献身的
2) 革新者
3) 忠誠心が強い
4) プラス思考
5) 人柄が良い

人事採用担当者は、その人が本当に良い最高経営責任者であると判断できるだろう。しかし、同じ強みを新卒の者が選んだ場合、それは異なった意味として解釈される。つまり、大抵初心者レベルの仕事においては、より活発なタイプの強みが要求されるのだ。

また、候補者の管理スタイルを理解するという点で、強みの優先順位も重要である。慎重にそれを読み、候補者の思考経路を理解すれば、人事採用担当者はその候補者がどんな管理スタイルで成功を収めるのかを理解することが出来る。またそこから、人事採用担当者は、人生における優先順位の設定やその理由など、候補者の物事に対する姿勢を学びとることも出来る。


 
 

 


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