スーパー・レジュメ:将来の情報管理 (スーパー・レジュメ: The Information Management of the Future)

通常、スーパー・レジュメは一枚形式の履歴書である。スーパー・レジュメでは厳選した情報のみ記載されているため、極めて効率的である。求職者は限られた枠の中で自身について効率よく表現することができ、採用側はその情報を元に採用面接に呼ぶ候補者を効率よく選ぶことが出来るからである。スーパー・レジュメ上の情報は、①インスピレーション(直観力)、②意欲・実行力、③才能、④姿勢という4つのユニークな採用評価基準に基づいて分類される。スーパー・レジュメを使えば、求職者は従来の履歴書以上に自分自身をうまく表現することができる。

同時に、人事採用担当者は採用面接に呼ぶ候補者の選別をより効果的に行えるようになる。スーパー・レジュメは二つの部分に分けられる。一つは採用面接までの候補選定過程に使用されるスーパー・レジュメ本体である。そして、もう一つは最終的な雇用判断のための情報として採用面接の際に利用されるスーパー・レジュメ・アタッチメントである。
 

スーパー・レジュメでは、求職者のキャリアにおける目標、希望する職種、業界を書かせることによって、求職者のもつインスピレーション(直観力)と意欲・実行力をより表現することができる。また、各々の強み、関心事、および趣味の項目から、求職者の持つ資質が見えてくる。さらに、学歴、活動歴、アルバイト、フルタイムの職歴経験の項目と、先に挙げた強み、関心事、趣味の項目の関係を照らし合わせれば、その人の持つ姿勢がよく分かるのである。

スーパー・レジュメは採用の過程を改良する。スーパー・レジュメは通常一枚の履歴書なので、人事採用担当者は候補者選考の時間とコストを節約することが出来る。候補者選定の過程で大量の情報を前に頭を抱えずに済む。何百何千部の履歴書の山を想像してみよう。その情報量を制御できなければ、効率的に選考を進めることは出来ないのだ。そのうえ、強み、関心事、趣味を紹介する新しい手法は、誰を面接プロセスに呼ぶかを決める上で、はるかに良質な情報を提供してくれる。

スーパー・レジュメは、現在の履歴書の情報管理及び改善のための新しい方法である。

1) 通常の履歴書には定められた形式があり、採用過程のはじめから終わりまで同じ履歴書を参考資料として使う。しかし、スーパー・レジュメは情報を二つのグループに分け、それらを採用過程目的と目的に応じて使い分けている。それは、a) スーパー・レジュメ本体は応募者の主要な情報が記載されており、面接プロセスに至るまで、b)スーパー・レジュメ・アタッチメントは、最終的な雇用判断のプロセスにおいて使用される。一般的に、従来の履歴書では、特に第一段階である面接候補選考過程には必要ない情報まで記載されていることが多い。スーパー・レジュメは、採用過程を二つのステップに分類することによって、この問題を解決する。
 
2) スーパー・レジュメの中の多項式選択項目は、より深く求職者を分析するための新しい手法である。多項式選択項目はテストや試験においてよく用いられる手法で、例えば「太陽はa) 北、b) 南、c) 東、d) 西から昇る」の回答候補から正しい答えを選ぶというものである。あるいは、より分かりやすく表示するために「あなたの英語能力はa) 優、b)良、c) 劣」というように用いられる。多項式選択項目には「あなたはどんな色を好むか?a) 黄、b) 赤、c)緑」など、一つ以上の答えを挙げるタイプの形式もある。上記二つの目的と三つの例は、選ぶことによって正しい答えを見つけ出す意図で作られており、選ばれなかった答えについては考慮対象外である。しかしながら スーパー・レジュメの多項式選択項目では、選択される項目は勿論のこと、選択されなかった項目からも情報も得られるように設計されている。スーパー・レジュメはコインの裏も表も解釈するようにデザインされているのだ。例えば、

a)
スーパー・レジュメは、74の項目から5つの強みを選ばせる。選ばれなかった残りの69の項目は回答した求職者が持っていないと推測される強みであり、いうなれば求職者の弱みを映し出すものなのだ。もし、1)フレンドリー、2)人柄が良い3)サービス精神を持つ4)心優しい5)我慢強いという項目を選んだ人は、良い営業マンになれる。また、特別にデザインされた多項式選択項目で、われわれは共に働く人の持つべき強みを定義できる。その反対に、強みとして選ばれなかった、分析能力が高い、系統的・組織的、戦略立案者、委任能力があるなどといった事項で判断すると、その人は管理職に向いていないことが想定できる。しかしながら、人事幹部はそればかりに頼って候補者を判断せずに、面接でのやり取りで再確認する必要がある。したがって、この多項式選択手法では、選ばれなかった選択も重要な要素として考察する。もし、ある人が水泳を唯一の関心・趣味として選んだ場合、私たちはその人の関心と趣味のリストに一通り目を通した上で意図的に他の選択を選ばなかったのだと判断するだろう。つまり、多項式選択では「選んだもの」「選ばなかったもの」という範囲を定義できるのである。先ほどの例では、私たちはその候補者に関して、例えばバスケットボール、サッカー、バレーボールに必要とされるチームワークなど、その人が得意としないことを想定することが出来る。あるいは、ある人がスキューバダイビング、セーリングやマウンテンバイクを選ばないのは、冒険や危険なことを好まないからであると推察することもある。人事部は、スーパー・レジュメ・アタッチメントの情報を元に、採用面接で特に気になる部分を再確認することが出来る。

3) 情報管理のもう一つの手法として、情報の制限が挙げられる。今まで、一般的なデジタル履歴書には情報を制限する手法が一切なかった。優れた料理レシピには、必要なだけの食材・調味料の適量がきちんと書かれている。そうでなければ、美味しいものが出来上がるはずがないのだ。スーパー・レジュメもそれと同じと言える。スーパー・レジュメは履歴書を用紙一枚分にするため、正確かつ選び抜かれた情報しか載せられないようになっている。したがって、候補者は最終学歴の二つ前の経歴までしか載せることが出来ない。学校あるいは大学での活動も一つずつしか載せることが出来ない。その他に、職歴においてはアルバイトとフルタイム歴をそれぞれ二つまでしか記述することが出来ないようになっている。推薦者を二人以上載せることも許されない。また、強みおよび関心と趣味のそれぞれのカテゴリでは、常にぴったり五つの項目を選ばなければならない。追加情報の部分でも225字以上の記述は許されない。
また、情報の優先順位付けも情報管理においては重要である。強みの順位付け、関心と趣味の順位付け、希望職種、および希望業界の順位付けなどスーパー・レジュメでは多くのセクションで順位付けを行い、情報の質の改良を図っている。


 
 

 


Copyright 2001 - Vichien Shnatepaporn, All Rights Reserved.
No part of this article may be reproduced, stored in a retrieval system, or transmitted in any form, or by any means, electronic, mechanical, photocopying, recording, or otherwise, without permission.